介護職の平均年収がどれくらいなのか、今の給料は低いのか、高いのか、気になっていませんか。
介護の仕事をしていると、忙しさのわりに給料が見合っていないと感じることがあります。
夜勤もある。記録もある。委員会や家族対応まである。
それでも月末の明細を見ると、正直しんどくなる人は少なくありません。
私自身も現場で働いていたとき、給料の額そのものよりも、**「この負担でこの金額なのか」**と感じることが何度もありました。
だからこそ、まずは感覚ではなく、公的データで今の相場を知ることが大事です。
この記事では、厚生労働省の最新調査をもとに、介護職の平均年収の目安を施設別・資格別に整理しながら、数字の見方と、今後どう考えるべきかを現場目線で解説します。
この記事でわかること
・介護職の平均年収の目安
・施設別でどれくらい差があるのか
・資格や勤続年数でどう変わるのか
・「給料が低い」と感じる本当の理由
・収入を上げるために現実的にできること
介護職の平均年収はどれくらい?
厚生労働省の令和6年度介護従事者処遇状況等調査では、介護職員(月給・常勤)の平均給与額は33万8,200円でした。
ここでいう平均給与額は、基本給に各種手当と一時金を足したもので、賞与は4〜9月支給分の6分の1を月額換算して含めています。
この月額を単純に12か月換算すると、平均年収の目安は約405万8,400円です。
平均年収のざっくりイメージ
| 項目 | 金額の目安 |
|---|---|
| 平均月収 | 33万8,200円 |
| 平均年収 | 約405万8,400円 |
ただし、ここはそのまま鵜呑みにしない方がいいです。
なぜなら、この数字はあくまで**「月給・常勤」かつ「処遇改善加算を取得している事業所」**の平均で、パートや非常勤、地域差、夜勤回数の差までは反映しきれていないからです。
平均年収は参考になりますが、自分の働き方と比べて読むことが大切です。
問題の本質は「平均」より「差」にある
介護職の給料で大事なのは、平均だけを見ることではありません。
本当に見るべきなのは、どこで働くか、どんな資格を持つか、どれくらい続けるかで差がかなり出るという点です。
介護労働安定センターの令和6年度調査でも、介護の仕事に関する悩みとして次の数字が出ています。
介護職が抱えやすい悩み
| 悩みの内容 | 割合 |
|---|---|
| 人手が足りない | 49.1% |
| 仕事内容のわりに賃金が低い | 35.3% |
| 身体的負担が大きい | 24.6% |
つまり、介護職の不満は、単純な金額だけでなく、負担とのバランスで生まれやすいということです。
「平均年収はいくらか」より、「その金額に納得できるか」が本質です。
平均年収に差が出る理由は大きく3つ
1. 施設・サービス種別でかなり違う
厚生労働省の同じ調査では、月給・常勤の平均給与額はサービス種類別で差が出ています。
施設別の月収と年収目安
| 施設・サービス | 平均月収 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 介護老人福祉施設(特養) | 36万1,860円 | 約434万円 |
| 介護老人保健施設(老健) | 35万2,900円 | 約423万円 |
| 訪問介護 | 34万9,740円 | 約419万円 |
| 認知症対応型共同生活介護(グループホーム) | 30万2,010円 | 約362万円 |
| 小規模多機能型居宅介護 | 30万5,220円 | 約366万円 |
| 通所介護(デイサービス) | 29万4,440円 | 約353万円 |
この差を見ると、同じ介護職でも施設選びでかなり変わることがわかります。
ざっくり分類するとこうなる
| 分類 | 施設の例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 比較的高め | 特養、老健、訪問介護 | 夜勤や責任の比重が大きい傾向 |
| やや低め | デイ、グループホーム、小規模多機能 | 日勤中心や小規模運営が多い傾向 |
「介護職は給料が安い」とひとくくりにすると、現実を見誤ります。
2. 資格の有無で差が出る
保有資格別でも差があります。
資格別の月収と年収目安
| 保有資格 | 平均月収 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 介護福祉士 | 35万50円 | 約420万円 |
| 実務者研修 | 32万7,260円 | 約392万円 |
| 初任者研修 | 32万4,830円 | 約389万円 |
| 保有資格なし | 29万620円 | 約348万円 |
もちろん資格だけで全てが決まるわけではありませんが、長い目で見ると資格はかなり効きます。
資格が収入に影響する理由
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 手当がつきやすい | 資格手当で月収が上がる |
| 求人の幅が広がる | 条件の良い職場に応募しやすい |
| 役割が増える | リーダーや指導係を任されやすい |
資格は「評価されやすさ」と「転職しやすさ」の両方に効く武器です。
3. 勤続年数でも差が広がる
勤続年数別では、1年台が29万8,760円、5〜9年で33万5,640円、10年以上で35万9,040円となっていました。
勤続年数別の年収目安
| 勤続年数 | 平均月収 | 年収目安 |
|---|---|---|
| 1年台 | 29万8,760円 | 約358万円 |
| 5〜9年 | 33万5,640円 | 約403万円 |
| 10年以上 | 35万9,040円 | 約430万円 |
ただ、ここで注意したいのは、続ければ自動で満足できるわけではないということです。
現場では、勤続年数が伸びても責任だけ増えて、納得感は上がらないケースもあります。
長く働けば上がることはあっても、「納得できるか」はまた別の話です。
では、なぜ「給料が低い」と感じるのか
これは単純に月収の問題だけではありません。
介護職は、利用者対応、身体介助、記録、家族連絡、委員会、シフト調整など、目に見えない業務がかなり多いです。
そこに夜勤や急な欠勤対応が重なると、負担感は一気に増えます。
介護職で「給料が低い」と感じやすい理由
| 理由 | 具体例 |
|---|---|
| 業務量が多い | 介助、記録、家族対応、委員会などが重なる |
| 責任が重い | 利用者さんの安全や生活を支える責任がある |
| 夜勤や急な対応がある | 生活リズムが崩れやすい |
| 見えない仕事が多い | 準備、共有、調整など表に出にくい業務が多い |
介護労働安定センターの調査で「仕事内容のわりに賃金が低い」が35.3%あるのは、この体感とかなり一致しています。
私も現場にいたとき、明細だけ見ればゼロではないけれど、仕事が終わったあとの疲れ方まで含めると、素直に「見合っている」と思えない時期がありました。
だからこそ、給料の悩みはわがままではなく、自然な感覚です。
不満の正体は「額」だけではなく、「負担との釣り合い」です。
平均年収を知ったうえで、どう考えればいいか
大事なのは、平均と比べて一喜一憂することではありません。
見るべきなのは次の3つです。
給料を見るときの判断軸
| 判断軸 | 見るポイント |
|---|---|
| 職場の相場 | 同じ施設種別の平均と比べてどうか |
| 資格・役割 | 今の資格や業務量に見合っているか |
| 将来性 | この先、給料が上がる余地があるか |
同じ介護職でも、施設を変えただけで年収が上がることはあります。
資格を取ったことで求人の選択肢が広がることもあります。
逆に、今の職場で頑張り続けても上がりにくいケースもあります。
今の給料が低いと感じるなら、まずは「我慢」ではなく「比較」から始めるべきです。
具体的アクション
今日からできる確認ステップ
| STEP | やること | 目的 |
|---|---|---|
| 1 | 今の月収、手当、賞与を書き出す | 現状を見える化する |
| 2 | 自分の施設種別の平均と比べる | 相場とのズレを知る |
| 3 | 資格の有無でどれくらい差があるか確認する | 今後の伸びしろを見る |
| 4 | 今の職場で上がる余地があるか考える | 続ける判断材料にする |
| 5 | 他の施設求人も見て相場観を持つ | 選択肢を増やす |
ここで大事なのは、いきなり辞めることではありません。
選択肢を知るだけでも、気持ちはかなり変わります。
知らないまま我慢するより、知ったうえで判断する方がずっと前向きです。
まとめ
介護職の平均年収は、厚生労働省の令和6年度調査をもとにすると、月給・常勤で33万8,200円、単純な年収目安では約405万円です。
ただし実際は、施設種別、資格、勤続年数でかなり差が出ます。
だからこそ、「介護職は安い」と決めつけるより、今の職場が自分にとって妥当かどうかを見直すことが大事です。
給料の悩みは、我慢して慣れるものではなく、比較して判断するものです。
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