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この記事でわかること
- 介護福祉士を取ると年収が具体的にいくら変わるのか(無資格・実務者研修との比較)
- 2026年試験の合格率が70.1%に低下した背景と今後の難化傾向
- 給料以外に変わる「任される仕事」と「選べる選択肢」
- 取っても変わらない人/取って変わる人の違い
- 取得前に必ずやっておくべき1つの準備
取ろうかどうか迷っている時点で、答えは半分出ています
「介護福祉士って、取る意味あるの?」 「今のままでも働けるし、迷っている」 「時間とお金をかける価値があるのか不安」
この記事を開いているということは、すでに気になっている証拠です。管理職として施設を運営していた頃、スタッフから同じ質問を数えきれないほど受けました。そのたびに思っていたのは、迷っている人ほど「取った後にどう使うか」が曖昧だということ。
結論から言います。介護福祉士を取って変わるのは、給料だけではありません。**一番大きく変わるのは「選べるかどうか」**です。
現場で見てきた限り、同じ仕事をしていても「選べる人」と「選べない人」に分かれます。その分岐点のひとつが介護福祉士の資格です。
データで見る|介護福祉士を取ると給料はいくら変わるのか
抽象論に行く前に、数字で確認します。
資格別の平均給与(令和6年度・厚労省処遇状況等調査)
| 保有資格 | 平均月給 | 年収換算 |
|---|---|---|
| 社会福祉士 | 397,620円 | 約477万円 |
| ケアマネジャー | 388,080円 | 約466万円 |
| 介護福祉士 | 350,050円 | 約420万円 |
| 実務者研修 | 327,260円 | 約393万円 |
| 初任者研修 | 324,830円 | 約390万円 |
| 無資格 | 290,620円 | 約349万円 |
※処遇改善加算を取得している事業所の常勤・月給制介護職員が対象
差額で見ると、資格の威力が見えてきます
- 介護福祉士 vs 無資格:年収差 約71万円
- 介護福祉士 vs 初任者研修:年収差 約30万円
- 介護福祉士 vs 実務者研修:年収差 約27万円
実務者研修を取った人が介護福祉士にステップアップすると、年間27万円、10年働けば270万円の差になります。受験料や対策講座の費用(合計5〜10万円程度)は、1年目だけで回収できる水準です。
パート勤務でも時給約1,612円と、無資格パートよりワンランク上の時給帯に入ります。
【重要】2026年試験は合格率70.1%に低下|難化傾向が始まっている
データの中で最も注目すべきはここです。
2026年1月実施の第38回介護福祉士国家試験の合格率は70.1%。前年の78.3%から約8ポイントの大幅低下となりました。
| 項目 | 2026年(第38回) | 前年(第37回) |
|---|---|---|
| 受験者数 | 78,469人 | 約75,000人 |
| 合格率 | 70.1% | 78.3% |
| 合格者数 | 54,987人(3年連続減少) | 約58,000人 |
| 合格点 | 64点 | 67点 |
難化した背景|パート合格制度の導入
第38回からは**筆記試験がA・B・Cの3パートに区分される「パート合格制度」**が導入されました。一見すると受験者に優しい改革ですが、実際は出題構造と合格基準が変わったことで、従来の対策方法では通用しにくくなっています。
今後どうなるか
受験者数は増加(前年から約3,000人増の2年連続増)しているのに、合格者数は3年連続減少。つまり合格の絶対人数を絞る方向に動いています。
「簡単な資格」だった時代は終わりつつあります。 取るなら早い方がいい、というのが率直なところです。
読者の声:「今のままでも働けるから、急がなくていいのでは?」
筆者より:働くだけならその通りです。ただし、2026年6月の報酬改定以降は、介護福祉士を持っている人への処遇改善の分配が厚くなる事業所が増える見込みです。取るのが遅れるほど、同期との差は開きます。
介護福祉士を取ると変わる3つのこと
給料以外も含めて、具体的に何が変わるのかを整理します。
変化1|給料(だけじゃない)
給料は先ほどの表の通りですが、実は変わるのは基本給だけではありません。
- 資格手当(月5,000〜15,000円が相場)
- 基本給そのものがアップする職場もある
- 2026年6月以降の処遇改善加算の分配で介護福祉士優遇になる施設が多い
- 夜勤手当が介護福祉士と無資格で差をつけている施設もある
ただし重要なのは、**「上がる可能性がある状態になる」**だけで、自動で上がるわけではないということ。職場選び次第です。
変化2|任される仕事が変わる
資格を取ると、役割の幅が広がります。
| 変わること | 具体例 |
|---|---|
| リーダー業務 | ユニットリーダー・フロアリーダー |
| 指導係 | 新人・実習生の指導担当 |
| 記録・判断業務 | ケアプランへの意見提出・アセスメント |
| 夜勤責任者 | 夜間帯の判断責任者 |
| 研修講師 | 施設内研修の講師役 |
ここで大事なのは、役割の変化が「成長」になるか「負担」になるかは環境次第だということです。
管理職として何人もの新リーダーを見てきました。育成体制のある施設では成長の機会になり、放任される施設では負担が増えるだけになります。資格を取る前に、「自分の職場がどちらのタイプか」は冷静に見ておく必要があります。
変化3|転職で“選ぶ側”に回れる
ここが一番大きい変化です。
介護福祉士の資格があるだけで、次のことが起きます。
- 求人の応募範囲が広がる(管理職候補・リーダー候補求人が増える)
- 条件のいい施設にアクセスできる(非公開求人の多くが有資格者限定)
- 転職エージェントからのスカウト率が上がる
- 介護老人福祉施設(特養)の配置基準で評価される
資格がないと「選ばれる側」。資格があると「選ぶ側」。 これは採用側の視点で何度も体感した事実です。求人票に「介護福祉士歓迎」と書いてある施設は、それだけ有資格者を欲しがっているということで、条件交渉の余地もあります。
取っても変わらない人の共通点
残念ながら、介護福祉士を取っても人生が変わらない人もいます。共通点はひとつです。
資格を取っただけで、環境を変えない
- 同じ職場に残り続ける
- 資格手当が出ない職場なのに異動も転職もしない
- リーダー業務を任されず、役割も変わらない
- 「取ったのに意味なかった」と愚痴だけ増える
管理職として見てきた中で、資格取得後1年以内に何らかのアクション(昇格打診・異動希望・転職検討)を起こした人の方が、圧倒的にその後の待遇が良くなっていました。
資格は鍵です。扉を開けるには、自分で鍵を回す必要があります。 鍵を持ったまま扉の前で立ち止まっていても、何も変わりません。
取る前に必ず考えておく1つのこと
介護福祉士を「取る・取らない」で迷うのではなく、**「取った後どう使うか」**で考えてください。
取得前の最終チェックリスト
- 取得後、同じ職場で資格手当が出る見込みがある
- または、取得後に転職・異動する選択肢を考えている
- リーダー業務を受ける意思がある
- 2026年6月以降の処遇改善加算の分配方針を職場で確認した
- 3年後・5年後の働き方のイメージがある
3つ以上当てはまるなら、取る価値が十分あります。
0〜2個なら、先に「どう使うか」を決める方が先です。目的が曖昧なまま時間とお金を投じても、取得後に「意味なかった」となる可能性が高いです。
迷っている本当の理由
「時間がない」「お金がかかる」「失敗したくない」——これらは表面の理由です。多くの人が本当に感じているのは、ひとつです。
「今の自分を変えるのが怖い」
これは自然な感情です。でも、変わらないことにもリスクがあります。
取らなかった場合の5年後
- 無資格・初任者のままキャリアが固定化
- 処遇改善の分配が薄いまま
- 求人の選択肢が限定される
- リーダー業務は任されない
- 年収差はさらに開く
取って使いこなした場合の5年後
- 条件のいい施設を選べる状態
- 年収は少なくとも30〜70万円アップ
- リーダー・管理職へのキャリアパスが開く
- ケアマネ・社会福祉士への道も視野に入る
- 働く場所・働き方を自分で選べる
違いは能力ではなく、「動いたかどうか」だけです。
まとめ|介護福祉士は「取る資格」ではなく「使う資格」
長くなったので要点だけ。
- 介護福祉士を取ると年収は無資格比で約71万円、実務者研修比で約27万円アップの水準
- 2026年試験の合格率は**70.1%**に低下、難化傾向が始まっている
- 変わるのは給料だけでなく、「任される仕事」「選べる選択肢」
- 資格を取っただけでは変わらない。使った人だけが変わる
- 取得前に「取った後どう使うか」まで決めておくことが最重要
あなたが変わらないのは、能力の問題ではありません。まだ選択肢を持っていないだけです。
介護福祉士は、その選択肢を手に入れるための最初のステップ。取るかどうかではなく、取った後どう使うかで考えてください。そこが決まった時点で、すでに取る価値は確定しています。
介護福祉士を本気で目指すなら:実務者研修からスタート
介護福祉士の受験には、実務経験3年と実務者研修の修了が必須です。「いつかは介護福祉士」と考えているなら、まず実務者研修の段取りだけでも見ておくと、3年後の自分が動きやすくなります。
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